気づかないうちに進行する、静かな病気

歯周病は「痛くなってから治す病気」ではありません。自覚症状が少ないまま進行し、気づいたときには歯を支える骨が大きく失われていることもあります。さらに、次のような全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
- 血糖コントロールが難しくなり、糖尿病が悪化する可能性
- 菌が血流に乗り、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる可能性
- 妊娠中は低体重児出産や早産の危険性が高まる可能性
歯ぐきからの出血は体からの小さなサイン。お口の健康は全身とつながっています。だからこそ、歯周病治療に真剣に向き合う必要があります。
当院の歯周病治療
チームで取り組む歯周病治療
歯科医師だけでなく、歯科衛生士を中心としたチームで治療とメンテナンスを行います。衛生士は1日約20名のメンテナンスを担当。軽度は安定を、重度は再発防止を目的に継続管理します。
取り残しのない歯石除去
歯周病治療の基本は歯石除去。歯ぐきの中まで丁寧に行い、炎症の再燃を防ぎます。時間をかけて丁寧に行うことを大切にしています。
重度歯周病と再発リスク
重度歯周病は再発リスクが高く、治療後も管理が必要です。そのため、当院では以下を重視しています。
- メンテナンスの重要性を繰り返し説明
- 通院中断のリスクを共有
- 状態に応じた通院間隔の提案
歯周病は「管理する病気」。続けることが適切な治療です。
当院の歯周病治療の流れ
1.検査
歯周ポケットの深さや出血の有無を測定し、進行度を確認。必要に応じてレントゲン撮影も行います。
2.カウンセリング
検査結果をもとに、現在の状態・進行度・必要な処置・今後の見とおしを、写真や図、模型でわかりやすく説明します。歯周病治療は患者さまの理解と協力が不可欠。現状把握から始めます。
3.歯石除去・クリーニング
原因となる歯周病菌を減らすため、歯石やプラークを徹底除去。軽度はクリーニング中心で改善を目指し、必要に応じて外科的処置も行います。
4.プラークコントロール指導
再発防止には日々の清掃が重要です。歯間ブラシやフロスの必要性と正しい使い方、口腔状態に合った方法を丁寧に指導します。
5.メンテナンス

安定後も定期通院を継続。月1回・2週間に1回・2カ月に1回・メンテナンスコールなど、状態とご意向に応じて提案します。「途切れないこと」を最優先に管理します。
口臭治療について
歯周病治療の一環として口臭相談にも対応。まずは磨き残し、舌の汚れ、歯周病の有無を確認し、清掃状態の改善から始めます。
ガムの使用について
唾液分泌促進に有効ですが、長時間の咀嚼はむし歯リスクや顎への負担につながるため、1日3~4回程度を目安にしています。
唾液腺マッサージ
症状に応じて実施し、唾液分泌を促して口臭改善を図ります。
それでも改善しない場合
口腔内の清潔でも改善しない場合は、内科的疾患など全身的要因も考慮し、医科連携を検討します。
歯周病治療は「続ける治療」
歯周病は一度で終わる病気ではなく、管理し再発を防ぐ治療です。丁寧な処置、繰り返しの説明、チームでの継続管理を通じて歯を守ります。通院を中断すると炎症は再燃します。最後まで、そしてその先も伴走します。